« 首都圏布教御礼祈願祭 | メイン | 「侍」と家族 »

2006年05月29日

●介護をとおして

あなたを勇気づけ、 励ましてくれる3分間。
毎週月曜日に替わる「こころの電話」で紹介したお話を紹介しています。

こころの電話番号:03-3818-7977
東京以外の地域からの電話

介護をとおして

私は、一昨年、念願であったホームヘルパーと介護サービスの資格を取りました。
そのおかげで、いろいろな人たちにふれあうことができました。
Aさんは、病気を患って長い間病院に入院していました。
家族もなく、ほとんど面会に訪れる人もいない状況で、心と体はだいぶ弱っておられました。
私は、週一回、洗濯のお手伝いをするため病院に伺っていましたが、何とか元気を出してほしいと思い、つとめていろいろと話しかけるようにしていました。
しかし、私がいくら一生懸命に話をしても、返事さえしてくれない状態が続きました。
私は、どうして私の気持ちが伝わらないのかと、いつの間にかAさんを責める気持ちになってしまい、そんな自分もいやになっていました。
そんなある日、病院の看護婦さんから、Aさんの話を聞きました。
「Aさん変わったよね。病院に来た日から、私たちとは口も聞かないし、言うことも聞いてくれなかったの。ご家族もなく一人きりでとても寂しかったんでしょうね。でも、あなたが来るようになって、わたしたちの話を聞いてくれるようになったし、今では体調もひじょうに良くなっているんですよ」。
思いがけない看護婦さんの言葉から、私が気づくことができなかったAさんの小さな変化に、とても大きな喜びを感じました。
これまで、Aさんが私の気持ちを分かってくれていないと自分勝手に思いこみ、関わり合いの中から生まれてきていたものに気づくことが抜けていたと反省しました。
その後、あいかわらず、あまりお話はしてくれませんが、ちょっとした反応や仕草が嬉しいものに感じ、病院に伺うことが楽しみになりました。
私が介護の仕事でふれあう人たちは、その方の長い人生の中でのちょっとしたふれあいではありますが、少しでもその方々のお役に立ちたいと、日々、神様にお祈りしながら、これからもこの仕事を続けていきたいと思います。