●祈りの手帳
あなたを勇気づけ、 励ましてくれる3分間。
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祈りの手帳
今は亡き父と一緒に電車に乗ったときのことです。父はいつも手帳を持ち歩き、朝起きてから寝るまでのことを事細かく書き記していました。
その日も何時何分にどこの駅から電車に乗り、いつ、目的地に着いたかを手帳に書いていたので、私は、いつものことながら不思議に思い、なぜ分かりきったことを書くのかを尋ねてみました。
父は、ほほえみながら「ただの習慣だよ」と答えたのですが、私には「本当にそれだけなのだろうか」という思いがありました。
そんなある日、私が乗っていた通勤電車が事故のために止まってしまったのです。
イライラしながら動き出すのを待っていると、ふと、メモを取る父の姿が浮かんできました。
ひょっとすると、父が電車に乗るときに、その時刻をメモしたのは、無事に目的地に着くことを神様に願ってのことではないだろうか。
そして、無事に目的地に着いたときにその時刻を記していたのも、予定通り無事に着いたことに対して神様にお礼を申していたのでは、というような思いがわいてきたのです。
私たちは、電車などの交通手段を使えば、時刻表通りに目的地に着くのがあたりまえと思っているのではないでしょうか。
しかし、私の場合のように途中で事故に遭ったり、天候によって遅れてしまうこともあります。
人生においても同じことで、予定通りにことが進むとは限りません。だからこそ、一日が都合よくいくように願い、また、一日の終わりには、無事に一日を過ごせたことに感謝するということが大切なことだと思うのです。
事細かに記された父の手帳は、まさに神様への祈りそのものだったのです。
今では私も父にならい、祈りを込めて毎日の出来事を手帳に書き記しています。