●やっと分かってきました
やっと分かってきました
思春期の頃から「親の心、子知らず」ということわざが大嫌いでした。というのも、一方的な言い方だとしか思えなかったからです。子どもには親の思いが分からないかも知れませんが、親だって、子どもの思いを分かるわけではないと思っていたのです。
ところが、結婚して、子どもができて、その子どもが小学生まで成長してきて、やっと、その意味が分かってきました。
妻が子どもを身ごもったと聞いた時、すぐにその子の順調な成長と幸せを祈らずにはいられませんでした。そして、そのときの願いは、時がたっても変わりはありません。
「親の心、子知らず」とは、親の願いに包まれて生きている事実を分からず、すべての事を自分中心に考えて、自分一人で生きているつもりになる、その誤りを指摘していることわざだと気づかされました。
私たちは、親をはじめ、周りの人たちのお世話になって育てられてきたことに気づきにくいものです。少し考えれば分かることですが、今、言葉を覚えて話せたり、いろいろなことができるのも、周りの人たちの愛情やお世話があって初めて、できるようになってきたのです。それなのに、いつのまにか自分が世界の中心で、自分一人で生きているように思っていたのです。まさに、「親の心、子知らず」の私だったのです。それが、やっと分かるようになりました。