●捨てられていた子犬
捨てられていた子犬
孝英君が小学二年生のある雨の日のことです。通学の途中で、捨てられている小さな子犬を見つけました。子犬は雨に濡れてぶるぶる震えています。孝英君はかわいそうに思い、学校の先生に「子犬捨てられているんだけど、雨に濡れてかわいそうだから学校に連れてきてもいい?」と尋ねました。先生は孝英君の話をじっと聞いていましたが、にっこり笑って「いいよ」と言ってくれました。
孝英君は早速、子犬を学校に連れて来て、教室で牛乳を飲ませました。しかし、弱り切った子犬は全然飲みません。クラスのみんなも大変心配しましたが、昼頃になるとだんだん牛乳を飲むようになり、「よかったなあ」と、助けてあげたことを、クラスのみんなで喜び合いました。休み時間には、うんちやおしっこの世話をしたり、勉強している時も、子犬のことが気にかかってしかたがありません。そんなかわいい子犬を、なんとか飼ってくれる人を学校で探そうと、クラスのみんなで手分けして、全校のクラスを回りましたが、その日は見つかりませんでした。次の日になってやっと子犬を飼ってくれる人が見つかり、孝英君はみんなと喜びました。
「かわいそうに」という心は、人間が生まれながらに神様から授けられたものだと思います。そして、孝英君の「かわいそうに」という心と、その心を汲み取ってくれた学校の先生、クラスの友達たち、みんなの心が響き合って、子犬を助けることができたのだと思います。
私たちは、神様から授けられたそのやさしい心をいつも現して、人間や動物など、すべてのいのちあるものとの間に、よりよい関係を生み出していきたいものです。