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2007年07月01日

●大空を見上げよう 

  
 「智恵子は東京に空が無いという」

 昭和の始め、高村光太郎が書いた詩です。

私は子供の頃、山に囲まれた田舎から、東京に出てきて、東京には山がない、ということをしきりに恨めしく思っていました。
 事実、東京では、山どころか、土も自然の緑も、地方に比べれば大変少なく、わずかにでもあれば、それは大変貴重に感じられます。目につくものは、建物と車と人ばかりです。
 けれども、そんな東京の真っ只中にいて、私は、ビルの間から、見えるだけの空をじっくりと見上げます。
 わざわざ見ようとしないと、案外見ていない空です。今日が曇りか晴れかくらいは常にわかっていても、雲の流れ、その大きさ、その静けさには、気がつきにくいままで生活をしているのではないでしょうか。
 私は、外に出るたびに、あの巨大な建物より遥かに高いところで、ゆっくりと動く大空を見上げ、日々、居ながらにして、高原に遊び、天地の間に包まれます。  畑 淳

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