●紙オムツがない
紙オムツがない
今年の夏、妻と二歳になる子どもと一緒にハワイに行きました。天気も良くとても楽しい休暇を過ごすことができましたが、アクシデントもありました。
ちょうどハワイに着いた日のことです。長旅の疲れからか、子どもがお腹をこわしてしまったのです。有り難いことに元気で痛がりはしませんが、食べたり飲んだりするとすぐに下痢を起こしてしまいます。手荷物としてたくさん用意していた紙オムツは、とうとう底をついてしまいました。スーツケースの中にはまだありますが、空港から直接ホテルに行っているので手元にはありません。新しい紙オムツを買おうと思い、添乗員さんにも尋ねましたが、たまたまその周辺では手に入れることはできず、途方に暮れてしまいました。
なんとかしようと思い、ガーゼとタオルをお尻に当て、ビニール袋でオムツを作ることにしました。こんなもので大丈夫かな、と思いながら子どものお尻にガーゼを当てたそのとき、添乗員さんが紙オムツを二枚持って私たちの元に走ってくるではありませんか。
なんと添乗員さんは、同じ年頃の子どもを連れた日本人観光客を捜し回って、わけを話し、紙オムツをもらってきてくれたのでした。私たちは嬉しくてたまらず、何度も添乗員さんにお礼を言いました。そして、直接お礼を言うことはできませんでしたが、見知らぬ私たちのために快く紙オムツをくださった方に本当に感謝しました。
旅行をするときに、私は自分が楽しむことや、旅の快適さを求め、それがあたりまえのことと思っていました。でも、こうして添乗員さんや見知らぬ人のやさしさに触れてあらためて思わせられたことは、旅の楽しさや歓びの背後には、多くの人の働きや、やさしさがあるのだということでした。見えるところ、見えないところで人や物と関わり合っているのだなあと思い、本当にうれしく楽しい旅行となりました。