●母が残してくれた愛と力
母が残してくれた愛と力
私は、主人と、2人の子ども、そして実の母親との5人で暮らしていましたが、昨年、長い間同居していた母が75才で亡くなりました。
母は、もともときちんとした人でしたから、子育てや家事など、随分お世話になってきました。
しかし、晩年は寝たきりとなり、私は、母や子どもの世話と家事に追われるようになりました。
そんな毎日に私は疲れてしまい、日増しにイライラがつのり、母にも辛くあたるようになってしまいました。
私は、あまりの辛さに、昔からお参りしていた教会の先生に相談に行きました。
すると先生は「大変な中を良くがんばってきましたね。きっとお母さんもあなたに面倒見てもらって喜んでいるでしょう。お母さんは、早くから女手ひとりであなた達姉妹4人を一生懸命育てて来られた方ですから、今は本当に安心されているでしょう。世の中には、たった一人の親の面倒すらも見れない子どももいます。お世話できると言うことにお礼を申しましょう」と言われました。
「お世話できることにお礼を申す」と言われても、その時は意味が分からず、先生は厳しい人だと思いました。
しかしその帰り道、父が亡くなり幼い私たちを育てるために泣き言を言う暇もなく必死で働いてくれた母の姿を思い出し、涙がこぼれました。
あらためて母の力強さと愛情の深さに気付かされた私は、不平不足ばかり言っていた自分に気付き、それからは、心の中でいつも母へお礼を言いながらお世話をさせてもらうことができるようになりました。
色々大変なこともありましたが、今思えば、看病というものをとおして、母の強さと愛情をあらためて教えてもらいました。