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2008年02月11日

●心の通じ薬 

あなたを勇気づけ、 励ましてくれる3分間。
毎週月曜日に替わる「こころの電話」で紹介したお話を紹介しています。

こころの電話番号:03-3818-7977

東京以外の地域からの電話

(3月末をもって「こころの電話」が諸般の事情で終了させていただくことになりました。ご愛読ありがとうございました。)

心の通じ薬   

 私は、岡山県に住む高校二年生です。
 父と母、そして、おばあちゃんとの四人家族です。
 一カ月ほど前のことです。おばあちゃんが家の中でころんでしまい、寝たきりになってしまいました。

 そんなある日のことです。
 母が沈んだ顔で私に話しかけてきました。「春子、おばあちゃんの便通がもう十日もないの。食べるものは普通に食べてるのに、十日もお通じがないのはどうしたことだろう。」
「えっ、十日も?」私は驚きながら、「それは、運動が足りないのよ」と母に答えました。
 母は、「お医者さんもそう言うけど、無理に運動させられないし、通じ薬もちっとも効かないの。どうぞおばあちゃんのお通じがありますようにって、毎晩、神様にお願いしてるんだけどねぇ」。
 「そんなこと神様にお願いしても、神様も困るよ。神様は通じ薬と違うわよ」と、私はつい、生意気なことを言ったのでした。

 あくる朝のことです。一階から、「お父さん!早う来て、早う!」と叫ぶ母の声が聞こえ、私はびっくりして急いで下りて行きました。
 すると父が、「おっ、出たか!うーん、なんとぎょうさんに!ええ色しとるわ、よかったなア!お母さんが毎晩神様にお願いしとってくれたおかげじゃなア」と喜んでいます。
 なんと、十日分の便通がおばあちゃんにあったのでした。
 母は本当にうれしそうに、「神様はお通じの薬じゃないって、春子に言われたけど、やっぱり通じたのね、私たちの心が!」というと、父が、「お通じだけに、心が通じたんだな。はははは」と豪快に笑いました。
 笑う父につられて、おばあちゃんも私も笑ってしまいました。

 理屈でばかりものを言っていた私に、父や母の姿を通して、理屈ではない大切なことを教えてくれた朝の出来事でした。

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